花咲く 南八ヶ岳

2008.7.19〜20
同行者:スロトレさんご夫婦、おかん
 

今年の夏山は、山友のスロトレさんご夫婦とご一緒できることとなった。
燃料代高騰の折、割り勘で少しでも交通費を浮かそうという魂胆なのだ(笑
「計画は総てお任せしま〜す」と、私に全権を委任していただいたので、昨年に登った八ケ岳を案内させていただくことにした。
スロトレさんのブログを拝見していると、夏山に備えてスロ嫁さんは日々トレーニングに励んでおられる様子。
我が家のおかんも負けじとザックを背負って、台所に立っていたとか・・・・・・。

参考コースタイム
7月19日
美濃戸6:15〜9:00行者小屋9:25〜10:40中岳コル11:05〜11:35阿弥陀岳11:45〜12:10中岳コル12:20〜14:15赤岳14:25〜15:00赤岳天望荘(泊)
7月20日
赤岳天望荘7:25〜8:55横岳9:00〜9:45硫黄岳山荘10:15〜10:35硫黄岳10:45〜12:05赤岳鉱泉13:10〜14:50美濃戸

写真にポインタを置いてみてください。

7月19日(1日目)

名阪国道針テラスで、スロトレさんと待ち合わせる。
ぐるぐる回ることもなく、無事合流できたのは日付けが変わった頃。
2日間ほとんど寝ていないというスロトレさんには後部座席でゆっくりと休んでいただき、私の運転で車は東名阪〜名神〜中央道をひた走る。
工事渋滞に巻き込まれたりして、諏訪南ICを出たのは5時を回っていた。(途中で道を間違ったのは内緒ね)
美濃戸口からの超デコボコ林道で車内が騒然とする中、なんとか美濃戸の駐車場に到着。
「木梶林道とどちらがマシですかね〜?」と木梶林道でパンクした経験のあるスロトレさんが後部座席から聞く。
何回か底をこすったけれど、自分の車じゃないのでヨシとする。
確かに甲乙付けがたい林道ですわ。

やまのこ村駐車場に車を入れて、軽く朝食をとったあと、6時15分に出発。
美濃戸山荘前を通過したのち、林道と分かれて南沢ルートをたどる。
川を渡渉しながら緩やかに高度を稼ぐ。
朝の空気は気持ちがいい。
何回か休憩をとり、白河原が現れると行者小屋はもうすぐだ。

やまのこ村駐車場 1,000円/1日 丸太の橋は滑りやすいです シラビソの林を歩いていきます
川を渡るのも慣れてきました シロバナヘビイチゴ もう少しで行者小屋です

トリアシショウマ



 
小屋前の広場からは、屏風のような横岳が迫って見える。
「あれが、大同心、小同心。そして一番右が羞恥心やねん。」
「・・・・・・。」
あ〜、やってもたぁ〜。皆さんの冷たい視線が痛い。
いつもは「オモロー」ギャグを飛ばすんやけど、今日は高度障害のためか脳が活性化してくれない。
ちなみに、このあたりの標高は、2,350m。

ここからは、中岳のコルまでの標高差約300mをゆっくりと登る。
だんだん近づく稜線と、プロトレックの高度計の数字を励みにしながら、重い足を上げる。
先頭のおかんは、だんだんと口数が少なくなって、ふらふらとペンギン歩きになってきた。
背後に硫黄岳までの稜線が見えてくるころ、ようやく到着。

大同心・小同心をバックに 文三郎尾根との分岐 木々の緑を見る余裕はあるのかな?
中岳のコルまであと少しです 硫黄岳が見えてきました ようやく中岳のコルに到着



昼食を食べて、奥方はシエスタ(お昼寝タイム)を楽しむそうな。
元気な男衆は、阿弥陀岳を目指す。
※昨年は、天気が崩れそうやったので行者小屋から地蔵尾根を登り、赤岳から硫黄岳を回り赤岳鉱泉へ下山した。
 その話を、山友のルネさんにしたら、「八ツに行って阿弥陀岳を登らんって勿体無い!」と言われのが、喉に刺さった小骨のようにず〜っと気になっていた。
 今日は、ようやくその呪縛から逃れることができる!!


見上げると山頂付近は絶壁のような岩稜。
まずはハシゴを登ったあとは、手足をフルに使って山頂を目指す。
空気が薄いためか、それとも睡眠不足のためか、二人とも息切れが激しい。
スロトレさんは、頭痛が治まらないという。しばし、綺麗な花を見ながら小休止。
下から見上げた時は、どうやって登るの?って思ったけれど、実際に登ってみるとそうでもない。
あっけなく(?)山頂に到着し、風景を楽しむ。

くっさぁ〜〜 赤岳山頂はガスの中 滑る心配がないので安心して登れました
権現岳方面も真っ白 阿弥陀岳山頂 キバナシャクナゲ






コルに戻ると、奥様方もお目覚めのご様子。
疲れはだいぶ回復したようだ。
右手の清里方面からはガスがひっきりなしに湧いてきている。
青空はどこまでも高い。
アルプスの少女ハイジみたいって言ったのは誰やったかな?
軽やかな足取りで中岳を越えると、赤岳への鞍部でコマクサを見つけた。
ピンクの花が可憐で、高山植物の女王と言う名に相応しい姿だ。

見上げただけで嫌になる九十九折のルートで、少しずつ高度を稼ぐ。
ところどころザレているけれど、不安はない。
汗が出るほど気温も高くはないが、じりじりと太陽に肌を焼かれているのが判る。
時間も余裕があるので、花の写真を撮りながらゆっくりとした行動。
すぐに登ったら勿体ないよね。

心配した山頂下の岩場も3点確保を確実にすれば、すんなりと通過できた。
山頂では、先客から歓迎の拍手を受け、頂上から見える富士山に歓声を上げた一同でした。
阿弥陀岳 これから登る赤岳 さぁ行くで〜


きつそ〜〜〜(ToT)


コマクサ まぁボチボチ登りましょうか
最後の岩場 富士山が見えています 赤岳山頂


山頂からの景色を堪能した一行が、心持ち長くなった影を伴って赤岳天望荘へ到着したのは、3時過ぎ。
今日の小屋は満員で予約が無いと泊めてくれないらしい。
受付で手続きをしていると個室が上手い具合に空いたので、すかさず押さえる。
スロトレ家では、満員の山小屋でもキャンセルが出て個室を確保できることが多いらしい。
次回も是非ともご一緒願いたい。

部屋で荷物を解き、風呂で汗を流す。石鹸は使えないけれど、お湯につかるだけでも気持ちがいいものだ。
風呂上りのビールも格別。ほろ酔い気分で、山の話やそれぞれの子どもの話を肴に盛り上がる。
これで、スロトレさんの頭痛がマシになるといいんやけど。
夕ご飯は、バイキング。また、お茶、コーヒーは飲み放題。
沢山食べると、おかんに怒られるので(メタボなんです)、顔色を伺いながら、いつもより少なめの量にしておいた。
夕焼け空を楽しんだ後、部屋へ戻ったが、知らない間に眠ってしまったようだ。
横岳 花の名前は勘弁してください 赤岳天望荘への下り
赤岳天望荘 バイキングの夕ご飯 夕日を待っています
小屋の中の連絡通路 夕日に染まる横岳 気持ちE〜♪

イワウメ

(2日目へ)
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