樹氷シーズン到来〜弥山・八経ケ岳〜

2008.11.22
単独

奈良では、数日前に雪がちらつきました。
例年よりも今年は寒波が来るのが早いかも。
遠くに見える台高や大峯の白い山並みを見たら、もういてもたってもおられません(笑
仕事から帰ると冷たい北風の中、タイヤをスタッドレスに履き替えて、準備OK!


◆◆参考コースタイム◆◆
行者還トンネル東口(7:30)〜(8:20)一ノタワ(8:30)〜(9:10)奥駈出合(9:15)〜(11:05)弥山(11:20)〜(11:50)八経ケ岳(12:05)〜(12:30)弥山(13:00)〜(14:10)奥駈出合〜(14:35)一ノタワ(14:40)〜(15:20)行者還トンネル東口
※撮影時間が多いので、ほんまの参考です(^^ゞ

写真アルバム(作成中)



国道169号線から国道309号線に入り、行者還トンネルへ。
高度をグングン上げていくと、山腹にスポットライトが当たって金色に輝いています。
朝から素晴らしい風景を見ることができてラッキー!と、車を路肩に止めてしばらく見入っていました。
稜線は、吹雪いているのかガスに覆われていますが、きっと樹氷が出来ているんでしょう。
今日は楽しみな一日になりそうです。

途中、橋の上がアイスバーン状態になっていましたが、難なく通過。
スタッドレスで大正解でした。もう大峯や台高は、チェーンやスタッドレスが必要な季節になっています。
行者還トンネル東口の駐車場に車を停めて、東口の登山口から奥駈道を目指します。
遠くに見える大台ケ原方面も雪が積もっているようです。
この東口から奥駈へのルートは、11月1日にも歩いて紅葉を楽しんだのですが、今日は残雪を踏みしめる初冬の風景に替わっています。
この降りる足跡は昨日のものでしょうか?今日登るのは私が初めての様子。
熊が怖いので、熊避け鈴をリンリンと鳴らしながら、一ノタワまで一気に登りましたよ(笑
立派な樹氷がいっぱい付いていますが、風が強くさぶくてさぶくて、ゆっくりと休んでいられません。
おまけにこのガスでは、いい写真も撮れそうにもないなぁ〜。と、しばし思案六法。
とりあえず、奥駈出合まで行こうかと、雪に埋もれてトレースの無い奥駈道をよたよたしながら歩き始めたのでした。

この風景を見られたので、もう今日は十分かなって思っていました トンネル東口駐車場から大台方面
鹿の足跡を追いながら 段々と雪が深くなってきました 奥駈道は、強風とガスの世界







時折膝まで雪に埋もれるようになったので、スパッツを着けました。
そうこうするうちに、心なしか空が明るくなってきたようです。
事前にチェックした天気予報どおり、9時過ぎからは晴れるかもしれません。
そうなると、俄然元気が出てきましたよ。
ズボズボ雪に埋まりながら進むと、奥駈出合からの足跡に遭遇。
あまりの雪の深さに、諦めて戻られたのでしょうか?

風は相変わらず強いですが、奥駈出合に着くころには、青空が広がってきました。
やはり青空をバックにした樹氷は素晴らしいもんです。
何度も立ち止まりながら、夢中でシャッターを押していました。
ここからは、沢山の方が歩いているので、踏み跡もしっかりしていて、この日はアイゼンは付けず仕舞でした。
夏のオオヤマレンゲの頃と全然違いますが(当たり前ですよね)、この季節も素晴らしいです。
何といっても、人が少ないのが一番いいっ!

聖宝の宿跡からは、岐阜からこられた単独のおっちゃんと話をしながら、山頂を目指しました。
聞くと先月の同じ日に涸沢に行かれていて、屏風のコルまでの大渋滞は大変やったね〜と盛り上がっているうちに、あっという間に弥山の山頂に到着。

モノトーンの世界もなかなかええですが、 やっぱり青空が欲しいですね 夏ルートは判りません




神社へ参ったあとは、八経ケ岳へおっちゃんを案内させていただきました。
滑りやすい足元に中止しながら、オオヤマレゲ保護区のフェンスを抜けて、えっちらほっちら登ると、賑やかな声が聞こえてきます。
山頂からの風景をしばし堪能。
どこまでも続く山並みに言葉が出ません・・・・・・・。
僅かな風が火照った体に心地よいです。
歩いてきた尾根を見下ろすと、日が当たるところの樹氷はもう溶けています。

一通り山座同定が終わった頃「ちょっと写真撮ってくれる?」と、おっちゃんが差し出したカメラは、SIGMA製の超高級コンデジ!
私のデジ一眼など足元にも及ばない代物です。
持った感じもずっしりとして、全然違うんですよ。
「凄いのお持ちですね〜」と、今度はカメラ談義が始まったのでした(笑

ここで昼食にするというおっちゃんと別れて、私は弥山の国見八方覗へ。
他には誰もいないので、絶景を独り占めにできました。
景色がいいと、いつものカップヌードル(ミルクシーフード味)も、超高級料理に思えてくるから不思議なものですね。













お腹もいっぱいになったし、デジカメのメモリーも一杯になりました。
気温がグンと上がったので、さっきからひっきりなしに樹氷のカケラが落ちています。
せっかくまとった氷の衣装を脱ぎ捨てて勿体ないけれど、また明日には着飾るのでしょうね。
冬季限定のルーチンっていうところでしょうか?

雪が溶けてぬかるみ状態の登山道は、慎重に慎重に。
幸いにも今日は尻餅をついていないのです。
熊避けの鈴が「どかんかい、われ〜!」と聞こえているのかどうかは判りませんが、どんどん道を譲っていただけたので、状態が良くない登山道の割には、いいペースで一ノタワまで降りてこれました。
朝のガスと強風が嘘のような穏やかな天気です。
でも、樹氷が無い風景は、やはり物足りません。
少し疲労感を覚えてきたので、ブランディーで匂い付けしたテルモスのホットコーヒーを飲み干し、フリースのポケットに残ったブドウ糖でエネルギーを充填。
西日の中に浮かぶ弥山を最後に眺めると、熊避け鈴を高らかに鳴らし、自分の長い影を追いかけながら東口へと降りて行ったのでした。



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