はじめての雪山テン泊は明神平

2009年1月23日〜24日
単独

アルバム

前からいつかはテン泊をしようと思っていた明神平。
雪が積もる寒い時期になりましたが、なんとか予定をやりくりして一晩過ごすことができました。



1月23日
菟田野のローソン駐車場でコンビニ弁当を食べて、大又林道終点の駐車場についたのは、12時30分。
先週に来たときは真っ白やった林道は、この1週間ですっかり雪が溶けてしまっていた。
駐車場には、車が2台。
テン泊装備+スノーシューのザックを「よっこいショウイチ」と車の荷室から取り出して背負う。
最近は日帰りでもこの装備で歩いているせいか、体が軽いぞ!
体中から異常に噴出す汗も、いつも通りだ。
雪が増えてきたので、途中でアイゼンを付ける。




木々の間からカラフルな服が見え隠れしている。
下山されてきた方たちだ。こちらの姿を認めると、「えっ!?今から登るの?」って言う表情が、離れていても見て取れる。
すれ違う時に、「これから上でテン泊ですねん。」と聞かれてもいないのに答える(笑
九十九折で会った方からは、「上は風が強いよ〜。寒いよ〜」とのアドバイス。
確かに、木々を揺らす風の音が大きくなってきた。





ガスに煙る明神平には、3時過ぎに到着できた。まずまずのタイムかな?
昨日、下界で降った雨は、標高1400m近いここでも雨やったようで、雪がかなり溶けている。
モナカ状態のため時折ズボッと地雷を踏むので注意深く足を進める。
樹氷は無くなっているが、風の強い場所では少しずつできかけているようだ。
スノーシューに履き替えて雪を踏み固め天理大学小屋裏にテントを張るスペースを確保する。
この広い明神平を今晩は一人占めできるのだ。





いつもは顔を覗かせる鹿もこの寒さのためか、全然見かけない。
テントを設営していて、雪中キャンプ用の竹ペグを忘れてきたのに気がつく。
でも、これくらいの雪なら大丈夫だろうと横着していつものアルミペグで張り綱を固定した。
しかし、案の定、撤収の時には氷りついていて回収に往生する始末。
落ちている木の枝を使うのが無難です。反省。

今晩の寝床を確保したあとは、周辺をスノーシューで散策。
ほどよくお腹が空いてきた頃、テントへ潜り込み夕ご飯。
嫁さんに無事メールを送ったあとは、オイルサーディンをアテにロング缶を飲み干すと夢の中へ。



夜中に何回か目を覚ます。
足と腰に貼ったカイロのおかげで、寒くはない。
空からは、木々を揺らす激しい風の音。サラサラとテントに当たる音は、粉雪の音だ。
幸いにも大きくテントを揺らすほど風は当たらない。
前室をパンパンと軽く叩いてジッパーを少し開けると、漆黒の闇の中に横から降る雪が白く浮かび上がり、目に見えない冷気がさぁ〜と忍びよってくる。
LEDの光に浮かび上がった純白の雪の結晶は、より一層冷たく感じられる。







1月24日
外が少し明るくなってきた頃に、目が覚める。
テントに薄っすらと積もった雪を中から叩いて落とす。
化繊の寝袋の足元は結露で、びしょ濡れ。テントの内側は、薄い氷が張り付いている。
ビニール袋に入れた登山靴もルイベ状態。
ザックの温度計はマイナス5度を示しているが、そんなに寒さは感じない。
バーナーを点けて朝ごはんの準備を始めると、さすがに一気に暖かさが増してくる。
インスタント味噌汁に冷ご飯を放り込んだ「ニャンコご飯」を完食。
やはり朝食は和食やね(笑

外は相変わらず吹雪いているようだ。
食後の紅茶を愉しみながら、ベンチレーターから外へ出る機会をうかがう。
少しガスが晴れてきたので、意を決して外へ。実際のところ、そんな大げさなもんじゃないですが・・・・・(^^ゞ
今日もモノトーンの世界の中を彷徨い歩く。
誰も歩いていない新雪に足跡を残すのは、なんて気持ちのいいものなんでしょう!








内側に一面氷が張り付いたテントを片付けていると、男性2人組がやってきた。
「雪の中のテン泊はいいよね〜」としばらく山談義。
ガスが少し晴れてきたので、それぞれワカンとスノーシューに履き替えて薊岳へ向かうとのこと。

凍りついたテントのポールの繋ぎ目を口にくわえて解凍し、テント一式をザックの中へねじ込むと、パッキング終了。
時計を見ると10時過ぎ。
このまま下山するには時間が早いので、私も薊岳まで足を伸ばそう!と、サブザックを取り出して二人分のトレースを追いかける。
先ほどの男性二人組は、意外にも早くも降りてこられた。
ガスが出てきたので諦めて戻ってきたとのこと。雪を愉しむだけなら、ここを散策するので十分かも知れない。
写真を1枚撮ってもらって、前山へ。このあたりになると膝まで余裕で潜り込む。
山頂で、単独の方と台高の山談義をしながらガスが晴れるのを待つが、今日は無理かなぁ。雪も降ってきたし。
結局、薊岳をあきらめて、三塚経由で天理大学小屋裏へ。






デポしてあったザックの温度計を見ると、気温はマイナス10度。
お気に入りの薄皮クリームパンをほお張り、下山することに。
明神滝あたりで青空が広がったが、すぐに隠れて吹雪いてきた。
林道に出る頃には、吹雪であたりは真っ白。
早く温泉に入りたいので駐車場へ足早に向かったのでした。



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